その抜け毛、病気かも?女性の薄毛の原因に甲状腺機能低下症の可能性

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女性の抜け毛が増加してしまう原因の一つに甲状腺機能低下症が挙げられます。

甲状腺機能低下症とは、は甲状腺ホルモンの分泌が不足することにより、身体の機能が低下してしまう病気です。

なぜ甲状腺ホルモンの分泌が減ってしまうのでしょうか?また、改善するためにはどのような治療を行えばいいのでしょうか?

ここでは、甲状腺機能低下症の原因と対策について説明していきます。

甲状腺機能低下症とは

甲状腺機能低下症とは、甲状腺ホルモンの分泌量が減少する疾患です。

甲状腺とは、人の喉仏の位置にある蝶のような形をした器官で、この部分から甲状腺ホルモンを分泌しています。

甲状腺ホルモンには、人の脳や内臓、神経、骨などの全身の器官を制御したり、エネルギー利用を促し、新陳代謝をコントロールする働きがあります。

甲状腺機能低下症を発症すると甲状腺ホルモンの分泌が低下するため、身体のエネルギーをうまく利用することができなくなります。その結果、心臓や神経系の働きが低下したり、代謝が悪化して様々な症状を引き起こします。

甲状腺機能低下症の症状

甲状腺機能低下症の症状は個人差が大きいのですが、おおよそ以下のような症状が報告されています。

  • 顔や身体のむくみ
  • 体重増加
  • 食欲の低下
  • 皮膚の乾燥
  • 気分の落ち込み
  • やる気が出ない
  • 疲労感・倦怠感
  • 記憶力の低下
  • 声のかすれ
  • 心機能の低下
  • 抜け毛や白髪の増加
  • 月経異常

顔や身体のむくみ

この病気の症状として特徴的なのが、顔の腫れや瞼のむくみです。身体(特に足など)がむくむケースも多いですが、甲状腺機能低下症におけるむくみは圧迫してもへこまないという特徴があります。

体重増加

甲状腺機能低下症を発症すると、甲状腺ホルモンの分泌が減ることで代謝が悪化し、体重の増加が起こります。

気分の落ち込み、疲労感・倦怠感など

身体の活力が失われ、無気力状態になることがあります。気分の落ち込み、抑うつなどの症状が出ることもあります。身体の疲労回復ができず、常に疲労感を感じる人もいます。

皮膚の乾燥

皮膚の乾燥も甲状腺機能低下症の特徴です。皮膚表面がカサカサになり、粉を吹くこともあります。

記憶力の低下

記憶力や認知機能も低下し、物覚えが悪くなったり、忘れっぽくなります。

心機能の低下

甲状腺ホルモンには心臓の動きを制御する働きがあるため、分泌が減少すると心機能が低下し、脈拍が遅くなったり弱くなることがあります。

抜け毛や白髪の増加

身体の様々な機能が低下し、代謝が悪化することで抜け毛や白髪が増加します。

このような症状は、甲状腺機能低下症特有の症状ですが、他の病気とも混同されやすく、単なる疲労や風邪などと勘違いされやすいものでもあります。まずは病院で診察を受けることが必要です。

甲状腺機能低下症の原因

なぜ甲状腺ホルモンの分泌が低下してしまうのでしょうか?甲状腺機能低下症の原因について見ていきましょう。

甲状腺機能低下症は、その発症原因により原発性と続発性に分けられます。

原発性甲状腺機能低下症

甲状腺自体が損なわれることによって起こるものを「原発性甲状腺機能低下症」といいます。原発性は、甲状腺機能低下症の中でも大部分を占めます。

  • 橋本病(慢性甲状腺炎)
  • クレチン症
  • 産後一過性甲状腺機能低下症
  • ヨードの過剰摂取
  • 薬剤の副作用
  • 放射線治療によるもの

橋本病(慢性甲状腺炎)

原発性甲状腺機能低下症の中でも、最も多く見られるのが橋本病(慢性甲状腺炎)です。

甲状腺機能低下症と橋本病が同じものであるように認識している人もいるかもしれませんが、厳密には、橋本病は甲状腺機能低下症の中の一つということになります。

橋本病は、免疫細胞が甲状腺の細胞を攻撃するために、様々な身体の不調を引き起こすという自己免疫疾患です。

自己免疫疾患とは、本来なら外から侵入してきた異物を攻撃して排除するための免疫システムが異常をきたし、自らの組織を攻撃してしまう病気です。それにより、身体の細胞がダメージを受け、様々な症状を引き起こします。

橋本病を発症しても、全員が甲状腺機能低下症になるわけではありません。甲状腺機能の低下が見られるのは橋本病患者の3割ほどとされています。中には、症状に全く気付かずに、普通に日常生活を送っている人もいます。

クレチン症

クレチン症は、赤ちゃんや子供にみられる先天性の甲状腺機能低下症です。

産後一過性甲状腺機能低下症

出産後に一時的に甲状腺の機能が低下することがあります。特に産後3ヶ月〜半年頃に多くみられるようになります。症状に気付かない、もしくは別の原因(慣れない子育てのストレスや疲れなど)によるものだと考える人も多いようです。

ただし、産後の甲状腺機能低下症は一時的なものであり、一般的には治療の必要はありません。

ヨードの過剰摂取

海草類に多く含まれるヨードは甲状腺ホルモンの材料となる成分ですが、甲状腺機能に異常がある人が過剰摂取することで、甲状腺機能低下症を発症するケースがあります。

薬剤の副作用

病気の治療に使用される薬剤によって副作用を起こし、甲状腺の機能が低下することがあります。以下は副作用により甲状腺機能低下症を引き起こす恐れのある薬剤の例です

  • ヨード含有うがい薬
  • 炭酸リチウム
  • インターフェロン製剤
  • サリドマイド
  • フェノバルビタール
  • 副腎皮質ステロイド薬
  • エストロゲン

放射線治療によるもの

放射線治療で甲状腺機能低下症になることがあります。

続発性甲状腺機能低下症

甲状腺ホルモンは視床下部や下垂体から出るホルモンによって分泌量がコントロールされていますが、脳の視床下部や下垂体に異常が起こり、甲状腺ホルモンの分泌が減少します。これを「続発性甲状腺機能低下症」といいます。

続発性甲状腺機能低下症には、シーハン症候群や下垂体腫瘍、頭蓋咽頭腫等の例があります。

甲状腺機能低下症の検査・治療方法

甲状腺機能低下症の疑いがある場合には病院で検査を行う必要があります。

甲状腺機能低下症の検査

血液検査を行い、甲状腺ホルモンであるFT3やFT4の低下の確認と、原発性・二次性などの確認のために甲状腺刺激ホルモン(TSH)の濃度を測定します。

甲状腺刺激ホルモン(TSH)は、甲状腺ホルモンが不足しているときに脳の下垂体が分泌を増加させるため、TSHの値が高ければ甲状腺ホルモンが減少しているということを示します。

TSHの濃度が基準値を超えている場合には治療を開始します。TSH、TRHの反応から二次性、三次性を判定します。

甲状腺機能低下症を発症していると血液中のコレステロールが増えるため、血中コレステロールも判断材料の一つとすることができます。

甲状腺機能低下症の治療

治療には甲状腺ホルモンの投与を行います。基本的には甲状腺ホルモン製剤の内服を行うことで、甲状腺ホルモンをコントロールします。ただし、軽度であれば経過観察のみとなるケースもあります。

症状が改善することで薬の投与をやめることができますが、人によっては長期間の治療が必要となることもあります。

日常生活での注意点

ヨードの過剰摂取により、甲状腺機能低下症に陥ることがあります。普通に摂取している分には発症することはありませんが、サプリメントの大量摂取などには注意が必要です。海藻類を大量に食べ過ぎることも避けた方が無難です。

また、うがい薬にもヨードが多く含まれているものがあります。成分表示をよく確かめた上で、正しい使用法でお使いください。

甲状腺機能低下症による女性の薄毛の対処法

甲状腺機能低下症の症状により、抜け毛の増加や薄毛の症状を引き起こすケースが多く存在します。抜け毛の症状は、きちんと治療を行うことで自然に改善することもあります。ただし、薄毛の症状が進行してしまうと元の毛量に戻すことは難しいかもしれません。

そのような場合には、育毛外来で治療を受けるか、育毛剤を使用するなどの対処を行う必要があります。育毛サプリメントなどを利用する場合には、甲状腺機能低下症の治療に影響がないかについてかかりつけの医師にご相談ください。

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